ルーメン・ナトゥラエ[Lumen naturae]自然の光と137の奇跡

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C.G.ユングの夢セミナー『パウリの夢』の序文より・・・


 ユングがパウリの夢を『心理学と錬金術』に掲載する決心をしていたことは間違いないが、はじめはマンダラ象徴の現れの一例として提示するつもりでいた。自身の夢素材が錬金術に関わる文脈で公刊されることにパウリが何の疑問も抱いていないことは、二人の往復書簡を見れば明らかである。初めてパウリが錬金術に触れたのは、1937年5月24日付の書簡の中である。この書簡は、ユングがエラノス講義の小論「錬金術における救済モチーフ」をパウリに進呈したのを受けて、パウリが返信したものである。そこでパウリは、この小論が一人の科学者である自分にとって、そしてまた、自分個人の夢体験に照らして、非常に興味深いものであると述べている。パウリはさらに、物理学的課程と心理学的課程を描写するそれぞれの概念の間には関連性があることを確信し、「最新の現代物理学でさえ心的過程の象徴表現に適合しており、その細部に至まで合致しています」と発言し、1935年以降に自分の夢に現れた「放射性原子核」によって果たされた役割は、哲学者の石に相当するものだと言及している。

 ユングは、次第により強く錬金術の光に照らして、パウリの夢を拡充するようになっていった。パラケルススの著作に触れ、パラケルススのルーメン・ナトゥラエ[Lumen naturae]ーーー自然の光、すなわち物質の暗闇に、動植物に本来備わる知性の中に、そして人間の中に、埋もれた神秘的な火花ーーーという概念を発見(あるいは再発見)したことで、『心理学と錬金術』に物理学者の夢を掲載する決心をしたのである。ユングは、量子物理学者であり現代の錬金術師であるパウリの夢を掲載することが象徴的な意味で適切だと考えていたのだろう。というのもパウリは、物質の神秘に関する深い知識と、自分自身の無意識の心に対する誠実な観察力とを兼ね備えた人物だったからである。パウリはそれと類似したアイデアを、『原型的観念がケプラーの科学理論に与えた影響』という彼の記念碑的研究の中に進んで取り入れている。1946年にみた夢に突き動かされたのを発端に、パウリは天文学者ヨハネス・ケプラー錬金術師ロバート・フルドとの論争を研究するようになった。その研究では、古い聖書解釈学的な世界観から、主体と客体の、魂と物質の厳格な区分によって特徴づけられる新しい世界観へ移行が生じた歴史的瞬間に焦点が当てられている。古い聖書解釈学的世界観には、アニマ・ムンディ(世界魂)の形式をとった女性的な要素が含まれていた。それは人間の魂との直接的な関係の中で結びついたミクロコスモスとマクロコスモスを表現している。パウリが好奇心を駆り立てられたのは、主体と客体との区分の問題に量子物理学的に新しく接近するためだけではなく、パウリ自身がこの歴史的論争において、この二人に分化しながら同一化していたからでもある。「私自身は、ケプラーであるだけではなく、フルドでもあるのだ」。

《C.G.ユングの夢セミナー『パウリの夢』・C.G.ユング著・河合俊雄監修・創元社2021年より抜粋》

 


・・・


2021年から2022年の2年間は

三重県立図書館で

ユング心理学とアリス・ベイリーの神智学の本を

毎日読み漁っていた

それらの中にユングの『心理学と錬金術』もあったのだが

その本だけでは

なぜユング錬金術について研究を始めたのかについては

わからなかった

昨年の保江先生の動画から

ユングとパウリの共同研究の話があったことを知り

この二人の接点を知った

その研究はパウリの死後

ノーベル物理科学賞者で知られたパウリの名声が

汚されることを恐れた遺族によって

表に出ることは控えられたと言われる

パウリについては

2022年秋分から

微細構造定数と『137』の数字に取り憑かれ

パウリが

黄金比や黄金角など

あらゆるところに現れるこの数字が

意識と物質の間の架け橋となることに

終始考えを巡らせていたことを知り

このことで

『22を超えてゆけ』《辻麻里子著》に記された

ユングの夢研究と

パウリの1/137微細構造定数との

繋がりのビジョンが垣間見えた

時代が来て

そのビジョンは多く人たちの

同じ星由来の人たちの

潜在意識から顕在化してきており

このビジョンを直感的に理解する人たちが

現れてきている

『パウリの夢』の序文では

身体の『緑化』についても触れていて驚いた・・・

 


 ユングは1939年夏にスイス連邦工科大学(ETH)においてイグナティウス・デ・ロヨラの霊操についてセミナーを行い、その中で、自分が『心理学と錬金術』の執筆に専念していることを詳しく紹介している。当時ユングは、緑がかった黄金の身体で十字架に架けられている等身大のキリストの幻視[ヴィジョン]に驚き魅了されていた。この幻視[ヴィジョン]によってユングはキリストと錬金術師のヴィリディタスviriditas[緑化]との類似性に思い至り、世界全体を活性化させる生命の霊やアニマ・ムンディがあらゆるものに自らを注ぎ入れ、金属や石のような無機物にさえ息を吹きかけていることを知る。ロヨラに関するセミナーを終えて、ユングは1940年11月8日からETHにおいて錬金術に関する連続講義を始め、1941年7月11日にそれを終えている。それはユングがETHで行った最後の講義であり、1933年に始まった彼の講義の最終的な総決算であった。

《C.G.ユングの夢セミナー『パウリの夢』・C.G.ユング著・河合俊雄監修・創元社2021年より抜粋》

 


・・・この緑のエネルギーは

2006年8月の右目のぶどう膜炎の時と

2015年2月に

”みどりのおばけ”と白鹿・薬師如来として

目の前に現れた

それををきっかけに

保江先生の合気、春日大社

十種神宝、アメノコヤネに繋がり

この10年

意識と物質の接点を探求する事になった

夢見を辿る旅

オッペンハイマーもイギリス時代は

鬱と幻影に悩まされたが

その幻影は同時に閃きのビジョンでもあり

様々な発見を生み出した

それらの発見で手にした知恵は

エデンの知恵の実でもあり

プロメテウスの火でもあるのだけれど

宇宙真理のもとでは

それは薬でも毒でもなく

善でも悪でもない

生きとし生けるものたちは

命を繋ぐため

調和・バランスに意識を向ける

私自身

ユングでもあり

パウリでもあり

辻麻里子でもあり

夢で繋がる

 


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